第3部 その他の一般諾行事 第8節 誕生祝 毎年誕生日を迎えるにあたり、その日をただ無意味に過ごすことは愚かなことである。ごちそうだけの祝でなく、信仰的に催して家の一行事とすることは、家庭の祝福である。またそうすることは、子女の教育、しつけの上にも有益であると信じる。 1 子女の誕生祝 子供たちは自分の誕生日を非常に喜ぶので、その心理をよく利用して宗教教育に応用するとよい。家族の者が集まって賛美をし、聖書を読み、家長が子供たちのために祝福の祈りをすることは、美しく尊いことである。また、親しい者を招いて祝うことも有意義である。 賛美 聖歌 654「神のお子のイエスさま」 同 655「主がついてれば」 同 687「まもなくかなたの」 (その他、子供たちが選んだ歌) 聖書 詩篇1篇(付録第1に収録されている) マタイの福音書 18章1-9節(省略) 同 18章10節 あなたがたは、この小さい者たちを、ひとりでも見下げたりしないように気をつけなさい。まことに、あなたがたに告げます。彼らの天の御使いたちは、天におられるわたしの父の御顔をいつも見ているからです。 祈祷 天のお父さま、あなたのお守りによって( )さんを今日までお恵みくださいましたことを心から感謝いたします。 今日は( )さんの( )回目のおたんじょう日です。今まで健康を守り、育ててくださいましたことを感謝いたします。どうぞこれからも、わたしたちといつもいっしょにいてくださって、病気やけがやあやまちから守ってください。 あくまがいろいろ悪いことをさせますから、正しい道に導いてください。イエスさまの子供として、神さまに喜ばれる良い子になれるようにお願いいたします。お父さま、お母さま、(おにいさん、おねえさん)もみんなお恵みください。イエスさまのおなまえによってお祈りいたします。 アーメン。 2 青年男女の誕生祝 青年になると、ともすれば家庭から離れる傾向が多いので、両親や兄弟たちが本人に対して理解と同情をもって心からその誕生を祝ってやること。こうすることは、その青年男女を家庭に結ぶ強い愛の綱となる。 賛美 聖歌 332「かいぬしなる主よ」 同 614「くっするなかれ」 同 521「キリストにはかえられません」 聖書 箴言1章7-9節 主を恐れることは知識の初めである。愚か者は知恵と訓戒をさげすむ。わが子よ。あなたの父の訓戒に聞き従え。あなたの母の教えを捨ててはならない。それらは、あなたの頭の麗しい花輪、あなたの首飾りである。 伝道者の書12章1,2,12-14節 あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「何の喜びもない。」と言う年月が近づく前に。太陽と光、月と星が暗くなり、雨の後にまた雨雲がおおう前に。……わが子よ。これ以外のことにも注意せよ。多くの本を作ることには、限りがない。多くのものに熱中すると、からだが疲れる。結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。神は、善であれ悪であれ、すべての隠れたことについて、すべてのわざをさばかれるからだ。 祈祷(牧師不在のときは家長か母親が祈る) 恵みに富みたもう全能の父よ、今日ここに( )の誕生日にあたり、当人の上に御祝福と御恵みとをお祈りいたします。 人生航路において、青年期は特にいろいろな問題に直面する時ですから、彼(彼女)の上に神のご恩寵とご指導とを切に祈ります。 神よ、願わくは、彼(彼女)に、常に神をおそれかしこむ敬虔な思いを持たせ、あらゆる世俗の誘惑と試練とに打ち勝つ力を与えてください。 今日の誕生日を記念して決意を新たにし、信仰をもって神の喜ばれる道に前進することができますように。「神が私たちの味方であるなら、だれが私たちに敵対できるでしょう」との勇気を与えて、強く立つことを得させてください。主イエスの御名によってお祈りいたします。 アーメン。 3 大人の誕生祝 賛美 聖歌 292「きょうまでまもられ」 同 608「イエスはわがいのち」 聖書 詩篇23篇(結婚式の項にある。) 祈祷(本人の祈り) 御恵みによって、今から( )年前にこの世に生れさせてくださり、感謝いたします。また、不信仰の罪の中にあって亡ぶべき身でしたが、神のご愛と、刑罰を受ける理由のない罪なき神の子キリストの十字架の贖いとにより、罪赦されて救いをこうむり、今日まで人生の荒海を渡って来れましたことを感謝いたします。今後も、世にあるかぎり神と人とに奉仕して、御守りのうちに神の御国に凱旋することを得させてください。今日、( )年の誕生日を迎えるにあたり、無限のご恩寵を感謝しつつ、主イエスの御名によってこの祈りを御前におささげいたします。 アーメン。